今回は給水パイプの中でもほとんどの家で使われている「塩化ビニール管(以下、パイプ)」の例をご紹介します。

悪い例

[悪い例]

の写真のパイプは、接続部から抜けて大量の水が漏れた時に使われていた物です。

この写真には、ある手抜きがあります。

このパイプを「継ぎ足す・曲げる・分岐する」といったことをする場合、「継手:つぎて」と呼ばれる材料に接続します。

継手

[継手]

この接続時に、パイプの切り口の角を取る作業が必要になります。

この作業はパイプを作っているメーカーのホームページにもしっかり記載されています。

[参考リンク先:積水化学工業株式会社]
http://www.eslontimes.com/system/faq/pipe/09

[参考リンク先:アロン化成株式会社]
http://www.aronkasei.co.jp/kanzai/caution.phphttp://www.aronkasei.co.jp/kanzai/sp/caution.php
※「工事店様向け」の中にある項目の「水道用接着接合(TS接合)について」をご参照ください。

最初の写真のパイプは切りっぱなしの状態であるのがわかると思います。切り口の角を取ると、下の写真のようになります。

良い例

[良い例]

悪い例

[悪い例]

この角を取る作業をしないと継手の中で接着剤が削り取られてしまい、継手からパイプが抜ける危険性があります。

もしパイプが抜けた場合、24時間水が漏れ続けます。

そうなると水道代や下水道代がかかるため修理が必要になりますし、もし抜けている場所が地面の中だった場合には以下の作業が必要になります。

  • ①水が漏れている場所を特定するための調査
  • ②地面を掘る、場合によってはコンクリートを割る
  • ③パイプの繋ぎ直し
  • ④堀った場所を埋め戻す、場合によってはコンクリートを打つ

このような作業が必要になり、高額になると5万円を超える修理費用がかかります。

切り口の角を取るというたった数秒の作業をしないだけで、数年後にこれほどの費用がかかる可能性があるのです。

「お客様にはわからないから」と、この作業をしていない現場が後を絶たず、一度パイプを接続してしまうと確認もできません。

当社に依頼がある水漏れの修理のうち
10件に1件ほどは上記のような手抜き工事がしてあります。

偶然パイプの切り口を取り忘れたのかもしれません。
しかし偶然とはいえ、もし家の下で水が漏れたら、床下にシロアリが湧く危険性もあります。

そうなっては水漏れの修理だけでは済みません。

このような修理の依頼がある度に、「まだこのような工事をしている業者がいるのか」と残念でなりません。